ヒューリックの最新の決算まとめと企業の魅力5選

資産形成

東京都心・駅近の物件に強みを持つ不動産デベロッパー、ヒューリック株式会社(証券コード 3003)。今回は「2025年12月期 第3四半期(Q3)までの決算状況をもとに」ということで、ちょっと肩の力を抜いて、ヒューリックの最新実績と“応援したくなる”魅力5つをお伝えします。


最新決算内容

まずは決算の“今のところ”を整理します。なお、ヒューリックが公表している数値は四半期ごとに「累計(1~3月、1~6月、1~9月)」で出ることが多く、Q3単独の数値がフルに出ていないこともあります。ご了承を。

  • 2025年12月期第1四半期(1~3月)では、連結経常利益が前年同期比+31.9%の280億円。

  • 2025年12月期第2四半期(1~6月)累計では、経常利益665.47億円で前年同期比+2.6%。通期計画1,640億円に対する進捗率は約40.6%と、過去5年平均の約46.6%を下回るペース。

  • 第3四半期(1~9月)累計の進捗として、経常利益累計で約915.53億円(百万円表示91,553百万円=915.53億円)で、通期予想1,700億円に対する進捗率が約53.9%という数字が示唆されています。

この実績から言えるのは、「第一四半期は好調だったものの、第二四半期以降やや増益の伸び悩み、そして第3四半期累計で通期の半分以上には到達してきた」ということです。つまり、通期予想を据え置いたままでも“ややペースを取り戻してきた”という見方もできますが、油断はできない状況とも言えます。

例えば、1~6月の進捗率が40%台であったというのは、通期予想達成に向けて“もうひと頑張り”が必要というシグナルでもあります。にもかかわらず、第3四半期累計で53.9%進んだというデータがあるのは心強いです。とはいえ、実質的なQ3単独の利益・営業利益率・物件稼働率など詳しい数字が出ていないため、完全に安心とは言い切れません。

また、不動産業界らしい特徴として“資産規模・借入・金利”の影響も無視できません。立地に強みを持つ一方で、景況変化・金利上昇・テナントの入退去といったリスクも念頭に置くべきです。


魅力5選

では、数字だけでは伝わりにくい「ヒューリックという会社の魅力」を5つ挙げます。決算を踏まえたうえで、「なるほど!応援したいな」と思えるポイントです。

1.都心・駅近に強いポートフォリオ

ヒューリックの最大の武器は、「東京都心(特に東京23区)」「駅徒歩5分以内」「オフィス・商業・ホテル」などの立地に集中している点です。駅近ということは、テナントの需要が安定しやすく、空室リスクが比較的低いというメリットがあります。立地が悪いと賃料下落・退去増・空室長期化というリスクが出てきますが、駅近ポジションを多数保有している点は安心材料です。これは“堅実な収益を支える土台”として大きな魅力です。

2.戦略的な“選択と集中”

不動産ビジネスは、場所・用途・規模によって収益・リスクが大きく異なります。ヒューリックは自社の強みを明確にして、次世代アセット(都心駅近オフィス、商業ビル、ホテル・旅館、高齢者施設、データセンターなど)にフォーカスし、リスクの高めな領域(地方オフィス、大規模マンション分譲など)を抑えるという姿勢を示しています。こういった“選択と集中”は、不動産のような資本集約型・長期保有型のビジネスでこそ効果を発揮します。「何でも手を出す」のではなく「強みを深める」という戦略は、投資家目線でも応援したくなります。

3.“安定+成長”の二軸経営

ヒューリックは、「安定した賃貸収入」という守りを持ちながら、「再開発による価値向上」「ホテル・旅館等の新規用途」「データセンターなどこれからの資産」を成長軸として据えています。第一四半期の決算で売上・利益が前年同期比大幅増となったことからも、成長領域が機能しているという見方ができます。安定だけでなく“変化に強い企業”であろうという姿勢が、ひと味違う魅力です。

4.社会価値・サステナビリティへの意識

不動産業は、資産を買って建てて貸してというビジネスですが、近年では「地震・災害対策」「環境性能」「地域社会との共生」「脱炭素」などが重要なテーマです。ヒューリックは「安心と信頼に満ちた社会の実現に貢献します」という企業理念を掲げ、耐震補強・環境配慮ビル・地域連携などに取り組んでいます。こういった視点を持っている企業は、環境・社会・ガバナンス(ESG)重視の流れの中で中長期的にも有利とされます。「稼ぐだけではなく、役割を果たす」それが魅力です。

5.株主還元・投資家への姿勢も悪くない

数字面では通期進捗にギャップもありますが、株主還元や配当・資本効率の観点でも注目に値します。過去分析では、ROEが高水準であったり、社員数に対する収益性が高めであったりという情報もあります。少数精鋭で無駄を抑え、価値を生み出す体質というのは、不動産業においても重要な“組織の強さ”です。個人投資家としても「長く応援できる企業かどうか」のポイントになります。

また、グルメカタログギフトから選べる株主優待制度や、今季の配当金も54円から60円に増配するなど強い株主還元姿勢が伺えます。


まとめ

というわけで、ヒューリックの最新決算(2025年12月期第3四半期累計まで)をもとに整理すると、「順調に利益を伸ばしてはいるが、通期予想達成に向けてはもう少しペースアップが望ましい」という状況です。一方で、企業としての魅力5選を挙げると、「立地ポートフォリオ」「戦略の明確さ」「安定+成長の二軸」「社会価値への配慮」「株主・組織姿勢」が揃っており、“応援したくなる会社”の条件が揃っているなと感じます。

ただし、注意点もあります。不動産ビジネスは金利・景況・テナント需給・物件取得コストなどがリスク要因として常にあります。進捗率がやや低めだったのは、こうした外部環境の影響を反映しているとも読み取れます。したがって、「魅力的な会社だから安心」というわけではなく、「魅力を理解した上で、環境変化にも目を配る」という姿勢が重要です。

もしあなたが「立地重視/変化対応できる企業/長期的に応援したい企業」を探しているなら、ヒューリックは候補の一つとして十分面白いと思います。逆に、「短期の爆発的な成長を狙いたい」「ハイリスク・ハイリターンを求めている」というタイプの投資家には物足りないかもしれません。

最後にひと言。「都心の駅近ビルを持っていて、その中で“次の時代の用途”にもチャレンジしている」という企業像は、地味ながらも安心感があって、好感がもてますね。

最後までお読みいただき、ありがとうございます。

亀吉

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